日本の神話において、世界の始まりと日本列島の誕生は、神道の神々である「カミ(神)」と深く結びついています。この物語は、8世紀に編纂された日本最古の歴史書である『古事記』と『日本書紀』に詳しく記されています。
✨ 混沌と始原の神々の出現
世界の始まり、宇宙はまだ生命の宿らない、卵の白身と黄身が混ざり合ったような混沌とした状態でした。やがて、軽くて澄んだ要素が上昇して空(高天原:たかまがはら)となり、重くて濁った要素が下降して、どろどろとした大地となりました。
この高天原に、宇宙の生成力を象徴する最初の3柱の独り神(ひとりがみ)が自然に現れました。
• 天御中主神(アメノミナカヌシノカミ)
• 高御産巣日神(タカミムスビノカミ)
• 神産巣日神(カミムスビノカミ)
その後も数代にわたり神々が誕生し、その最後に誕生したのが、伊邪那岐命(イザナギノミコト)と伊邪那美命(イザナミノミコト)という男女の一対の神でした。
伊邪那岐命(イザナギノミコト)
伊邪那美命(イザナミノミコト)
🌊 天の浮橋とオノゴロ島の誕生
天上の神々は、イザナギとイザナミに宝玉で飾られた「天の沼矛(あめのぬぼこ)」を授け、「漂っている大地を完成させよ」と命じました。
二柱の神は、天と地を繋ぐ「天の浮橋」に立ち、下方に広がる混沌とした塩の海へ矛を突き下ろし、コオロコオロとかき混ぜました。矛を引き上げたとき、その先から滴り落ちた塩が積もり、凝固して島となりました。これが、日本列島で最初にできた島である「オノゴロ島」です。
二柱の神はこの島に降り立ち、地上の中心となる「天の御柱(みはしら)」を建て、共に暮らし始めました。
婚姻の儀式では、最初に女性であるイザナミから声をかけたため、不完全な子供(水蛭子など)が生まれるという失敗もありましたが、神々の助言により儀式をやり直しました。
🇯🇵 大八島国(おおやしまぐに)の誕生
今度は男神であるイザナギから先に声をかけ、正しい婚姻により、イザナミは次々と八つの大きな島(大八島国)を出産しました。これが古代日本の基盤となりました。
1. 淡道之穂之狭別島(淡路島)
2. 伊予之二名島(四国)
3. 隠岐之三子島(隠岐諸島)
4. 筑紫島(九州)
5. 伊iki島(壱岐島)
6. 津島(対馬)
7. 佐渡島(佐渡島)
8. 大大和豊秋津島(本州)
その後、さらに6つの小島と、山、海、風、木、草など、自然界を司る数多くの神々(カミ)が誕生しました。
🔥 悲劇と三貴子の誕生
しかし、火の神「カグツチ」を出産した際、イザナミは大火傷を負い、死者の国である「黄泉の国(よみのくに)」へ旅立ってしまいます。
イザナギは妻を連れ戻すために黄泉の国へ向かいましたが、変わり果てた妻の姿を見てしまい、恐怖のあまり逃げ出しました。
地上に戻ったイザナギは、黄泉の国の穢れ(けがれ)を洗い流すために「禊(みそぎ)」を行いました。彼が顔を洗ったとき、その水滴から神道で最も重要とされる三貴子(さんきし)が誕生しました。
• 左の目を洗ったとき 👁️
天照大御神(アマテラスオオミカミ:太陽の女神、皇室の祖神)
• 右の目を洗ったとき 👁️
月読命(ツクヨミノミコト:月の神)
• 鼻を洗ったとき 👃
須佐之男命(スサノオノミコト:嵐と海の神)
このように、日本の神話において、日出ずる国(日本)は混沌と潮の滴、そして神々の聖なる結びつきによって、その大地と自然自体が神々の体として誕生したとされています。
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